コラム

2022.11.01

「里山教室~里山で遊ぼう~」おいしいお米のできあがり!脱穀・精米編!

自然豊かな里山風景を再現した「京の里山」エリアでは、水、いきもの、食物、そして人とのつながりや、生物多様性の大切さを伝えています。
日常生活で田んぼを目にする機会が少ない子どもたちに、田植え、稲刈り、脱穀精米などの稲作や、飼育スタッフと一緒に行ういきもの観察会などを体験するプログラム「里山教室~里山で遊ぼう~」を実施しています。

■第4回「里山で遊ぼう!~脱穀・精米編~


2022年9月24日(土)に、事前抽選に当選した年間パスポート会員の子どもたち11名が、里山エリアで収穫したお米の脱穀と精米作業を体験しました。‌

まずは、脱穀作業です。‌
「千歯こき」や「足踏み脱穀機」を使用して、実った稲からお米になる部分をとっていきます。‌
千歯こきでは稲穂をひっかけ、力いっぱい稲を引っ張ります。一方、足踏み脱穀機は歯のついたローラーを回転させ、稲穂をあてて脱穀します。‌
力と注意が必要な作業で、次第に子どもたちの目も真剣な眼差しになっていきます。‌




この作業だけで、すべての稲からきれいにお米が外れる訳ではありません。‌
千歯こきや脱穀機で稲穂から外れなかった実は、無駄がないよう網の上で1粒1粒スタッフが籾殻仕分けの作業をします。すると、いつの間にか子どもたちも手伝ってくれていました。‌
お米の1粒1粒を大切にする事も学んでくれているようです。‌



続いては網と「とうみ」と呼ばれる機械で細かいワラやゴミを取り除いていきます。‌
両方の作業を行うことで、より正確に無駄無く、脱穀ができます。‌
とうみでは力いっぱいハンドルを回して風を送り、細かいワラを飛ばしていきます。‌




この段階で「籾(もみ)」が選り分けられ、見覚えのある形になってきます。‌
続いては脱稃(だっぷ)と呼ばれる作業です。‌
「籾摺り機」で籾殻(もみがら)を取り除き「玄米」にします。‌




いよいよ最後は精米です。‌
精米機を使って「玄米」から「ぬか」を削り取り、「白米」にします。‌

精米したお米は、その名も「京のさとや米2022」。‌
1合ずつ小分けにして参加者の皆さんにお配りしました。‌



「京の里山教室」は、2013年より継続して実施しておりましたが、直近2年間は、感染症の影響により休止となり、今回は3年ぶりの再開となりました。‌
5月よりはじまり、およそ4か月にわたる全工程に参加してくれた子どもたちの協力もあり、 苗は稲へと成長し、立派な「京のさとや米」になりました。‌
私たち水族館のスタッフにとっても子どもたちとの稲作作業はとても楽しく、収穫の喜びを大きく感じることができました。‌
参加してくれた子どもたちは本プログラムを通して、一連の稲作作業を体験することで、食べ物を作る大変さを実感してくれたのではないでしょうか。‌
今後も京都水族館では、子どもたちが自然環境に触れ、自然を大切に思う心を育む取り組みを行ってまいります。‌



京都水族館では、未来の地球にバトンをつなぐ、サステナビリティ推進プロジェクト「AQTION!(アクション)」を行っています。‌
水族館だからこそ見えてくる地球や社会の課題に対して、未来を担うこどもたちや地域社会と一緒に取り組みます。

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