■9月7日(土)もっと教えて!オオサンショウウオ~ぬめぬめの集い~
初日に開催したのが、1日限定ワークショップ「もっと教えて!オオサンショウウオ~ぬめぬめの集い~」です。
まずは、オオサンショウウオの体のしくみを学ぶことができるペーパークラフト作りに挑戦です。前あしが4本、後ろあしが5本あること、体にはひだがあることなど、クラフトを作りながらオオサンショウウオの体の特徴を学びました。

飼育スタッフがクラフト作りをサポート
ワークショップの後半では、京都大学大学院地球環境学堂および総合人間学部教授の西川完途先生を講師としてお招きし、飼育スタッフとともにオオサンショウウオについてお話しました。
の日は、普段はバックヤードで飼育している在来種のオオサンショウウオをご覧いただきながら、生態や特徴、ごはんについてなど、さまざまな解説をしました。

オオサンショウウオ(在来種)を見ながら解説中
京都水族館は、京都大学爬虫両生類学研究室や京都市が中心になって行っているオオサンショウウオの生息調査に定期的に参加しています。現地では、どのようにオオサンショウウオを見つけているのか、西川先生が実際に使用する機材を用いて調査方法を体験しました。

西川先生の解説

現地調査の方法を体験中
他にも、在来種のオオサンショウウオと外来種のチュウゴクオオサンショウウオの交雑化が問題されていることについても考えるきっかけとなりました。参加者の皆さんは、ワークショップが終了した後も、在来種をじっくり観察したり西川先生に質問をしたりするなど、オオサンショウウオをたっぷりと堪能できる時間となりました。
■9月8日(日)オオサンショウウオ山車引き体験
2023年に初めて開催したオオサンショウウオの山車引き体験を9月8日(日)に開催しました。
子どもたちと一緒に引く山車「オオサン小太郎」は、岡山県真庭市で毎年8月に開催されるオオサンショウウオ(はんざき)にちなんだお祭り「湯原温泉 はんざき祭り」で登場する名物山車「はんざき太郎」がモチーフとなっています。
「オオサンショウウオの日」である9月9日は、「救急の日」でもあることから、今年は消防車と救急車が駆け付け、山車引きを一部先導しました。
8月に「湯原温泉 はんざき祭り」を訪れた飼育スタッフが、現地と同じ掛け声をかけながら、子どもたちと一緒に山車引きを盛り上げました。


当日は、20名のお子さまにご参加いただき、梅小路公園を散策する地域の方にもご覧いただきながら、山車引き体験を楽しみました。
■9月9日(月)オオサンショウウオの日当日!
9月9日の「オオサンショウウオの日」当日は、京都水族館で一番大きな個体(交雑個体)の体長と体重を測定する「測って!オオサンショウウオ」を開催しました。
昨年の記録は、体長161㎝、体重33.4㎏でした。今年はどんな結果になるのか、多くのお客さまにお待ちいただく中、測定がスタート!
まずは、大きな網を使って飼育スタッフ数人がかりでオオサンショウウオを水槽の中から取り上げます。最初は、目盛りの書かれたパイプに移動させて体長測定です。途中、オオサンショウウオが体をねじったり測定用の水槽から出ようとしたり、測定に苦戦しましたが、無事に測定を行いました。そして、再び網で体重計に移動して体重測定を行います。


今年の記録は、体長161㎝、体重33.3㎏でした。昨年から大きな変化はなく、飼育スタッフもほっとひと安心です。
年に一度の測定は、オオサンショウウオの健康管理の一環で実施しています。昨年より太っていないか、痩せすぎていないかを確認して、ごはんの量を決めていきます。


無事測定が終了!
目の前でオオサンショウウオを見ることができる貴重な体験にお客さまからは「大きい!」「すごい!」と歓声があがり、大盛り上がりで幕を閉じました。
■企画展「もっと体感!オオサンショウウオ展」を開催
9月7日(土)~11月29日(金)の期間は、五感を使ってオオサンショウウオの特徴を知る「もっと体感!オオサンショウウオ展」を開催中。
「触覚」「嗅覚」「聴覚」「視覚」「味覚」の五感をテーマにした特別展示を通して、未だ謎が多く“生きた化石”ともいわれるオオサンショウウオの特徴と魅力をお伝えしています。
例えば、「触って発見」では、飼育スタッフへのインタビューをもとに再現したオオサンショウウオの頭部と前あしの模型が登場。普段は触ることができないオオサンショウウオの手触りを体験することができます。

オオサンショウウオの触り心地を体験!
さらに、「嗅いで発見」では、オオサンショウウオが強い刺激を受けた時に体表から発する特有の匂いを再現したボックスが登場。「鴨川の主、オオサンショウウオ」コーナーで展示中のオオサンショウウオの幼体(交雑個体)の匂いを体験することができます。

オオサンショウウオの匂いを体験!
他にも、オオサンショウウオが水面に上がって呼吸をする時の音を映像とともに楽しめる「聴いて発見」や、オオサンショウウオの骨格標本をじっくり見ることができる「覗いて発見」、かつては食用として親しまれていたオオサンショウウオの食文化についてパネルで紹介する「食べて発見」など、5つの展示でオオサンショウウオの生態や特徴を知ることができます。展示を楽しんだ後は、ぜひ「みんなの発見!掲示板」に展示で感じた感想を記入してくださいね! ⇒詳しくは
こちらをチェック!

在来種のオオサンショウウオとチュウゴクオオサンショウウオによる交雑が問題となる中、2024年7月にはチュウゴクオオサンショウウオを含む外来種と交雑個体が
特定外来生物に指定されました。
京都水族館はこれからも、オオサンショウウオを取り巻く問題や環境について発信し、いきものや自然環境について興味を持っていただくきっかけを提供し続けてまいります。
-4-rotated.jpg)
在来種のオオサンショウウオ