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2019.08.27
ペンギンにも個性がある!京都水族館で暮らすケープペンギンたち
実は、ペンギンたちはとても個性豊か!好きなものや嫌いなもの、性格もさまざま。
今回は、京都水族館で暮らす好奇心旺盛な59羽のケープペンギンたちについてお話します!
京都水族館の「ペンギン」エリアを通ると、「見られる」感覚になることが多々あります。
それは、すぐそばでこちらを観察しているかのようなケープペンギンたち。
実は、ペンギンたちはとても個性豊か!好きなものや嫌いなもの、性格もさまざま。
今回は、京都水族館で暮らす好奇心旺盛なケープペンギンたちについてお話します!
ケープペンギンってどんなペンギン?そう思った方も多いかもしれません。
ケープペンギンは体長70cmほどで体重は2.5kg~3.5kgほどの大きさ。
真っ白のお腹に黒い斑点と、顎の下あたりには黒いラインが1本ある白黒はっきりとわかれた模様が特徴!お腹の黒い斑点は個体によってもその数や場所が違います。
おそらく皆さんがイメージするペンギンは、周りが雪や氷に覆われたとても寒い場所と一緒に連想されるのではないでしょうか。しかし、ケープペンギンは、暖かい場所に生息するペンギンです。
南アフリカ大陸沿岸部に生息しており「ケープ」とは、南アフリカのケープタウンという地方からつけられたと言われています。
アフリカにペンギンが住んでいるとは…びっくりされた方も多いかもしれませんね。
どうしても暑い夏は羽に熱がこもりがち。そのため脚や嘴(くちばし)、そして目の周りには羽が生えておらず、体の余分な熱を放出することができます。
ケープペンギンは、一夫一婦制で一度ペアになると一生をともに過ごし強い絆の象徴ともいわれることも!
オスも巣作りからメスと一緒に協力しながら子どもを育てます。子育てにも強い絆を感じることができますね。
そして寿命は飼育下では15年から20年ほど。野生では10年ほどと言われています。
陸場にいるペンギンのペタペタと歩く姿を見て「可愛い!」という声がよく聞こえてきます。まるでゆっくりとお散歩しているようにも見えますが、水中の姿は陸場のようすとは全く違います。
水中ではフリッパーを大きく広げてまるで羽ばたくように泳ぎます。自由自在に方向を変えたりまるでロケットのように猛スピードで進んだりと、その俊敏な動きにこちらも惚れぼれとしてしまうほど。1階「ペンギン」エリアでは、水中を泳ぐペンギンたちの姿を見ることができますよ!
そして、京都水族館に住むケープペンギンたち、それぞれに名前があります。
「まる」、「おいけ」、「しじょう」、「むろ」・・・・
これでピン!ときた方は京都通かもしれません。
実はペンギンの名前は京都の通りから名前をつけています。
「まるたけえびすにおしおいけ、あねさんろっかくたこにしき♪」
通り名を覚えるためのこんな歌を聞いたことがある方もいるかもしれません。
先ほどご紹介したペンギンたち、それぞれの通りは
「まる」=丸太町通り
「おいけ」=御池通り
「しじょう」=四条通り
「むろ」=室町通り
でした!
飼育スタッフは1羽1羽の名前を覚えていて区別することができます。フリッパーにつけたバンドの色や、ペンギンごとの体の特徴でそれぞれを見分けています。
それではここで、何羽かご紹介!
人間の手によって育てられたこともあり、とても人懐こく行き交う人に興味津々!群れの中でも先陣をきって初めての場所にも踏み出すようなチャレンジ精神が旺盛なタイプです。
普段はいたって甘えん坊な性格ですが、巣箱が設置されると「自宅警備モード」に突入し、他人が足を踏み入れようとすると怒り出す一面も。2018年秋ごろから、「ちゃら(鍵屋町通り)」(バンドの色:紫と緑)と付き合いだしたようです。2018年に結成された京都水族館のアイドルペンギンユニット「MIYA-CCO(ミヤッコ)」のセンターを決める「LOVE推しペン超選挙」では、見事1位を獲得しました。
京都水族館で育ち、子育ても経験した立派なお母さん。飼育スタッフいわく京都水族館のケープペンギンの中でもとても小顔なべっぴんさんです。そんな人にもペンギンにもモテモテのてらですが、最近(2019年8月時点)では、「おっしー(押小路通り)」(バンドの色:黄緑と水色)と一緒に居たかと思えば「さめ(醒ヶ井通り)」(バンドの色:赤とピンク)と一緒に居るところを目撃されたりと、マイペースで小悪魔な一面も。
皆さんがお越しになった際には推しメンならぬ推しペン?を探してみてください。
京都水族館のケープペンギンたちは、毎年10月頃から繁殖のシーズンを迎えます。
昨年秋から今年の春にかけては、11羽の赤ちゃんが誕生し今は元気いっぱいに大人のペンギンたちと一緒に生活しています。
体の大きさは大人と変わりませんが、大人になる一歩手前のペンギンたちを見分ける方法がひとつあります。
それは、体の色と模様!
大人になる一歩手前のペンギンたちは、巣立ってから約1年後の「換羽(かんう)」をむかえるまで白黒はっきりと模様がわかれておらず灰色をしています。
ほかのペンギンと比べてちょっと違う?と思ったら、それはまだ生まれて1年前後の若いペンギンです。
しかし、子どもたちも生まれてから1年程すると羽が生え変わる「換羽(かんう)」とよばれる時期をむかえます。1年に1回ペンギンたちの羽は新しくピカピカになるのです。今は灰色で大人と区別がつく子どもたちも、換羽のシーズンが終われば大人と同じ白黒はっきりした模様に生え変わりまた一歩大人のペンギンに近づきます。
そして換羽のシーズンになると、飼育スタッフは大忙し。
掃除をしてもすぐに羽だらけになってしまうので、「ペンギン」エリアの朝の日課は羽集めからはじまります。
とても大変な時期ではありますが、飼育スタッフが癒されることもあるんです。
それは、換羽途中のペンギンの姿!
羽が抜けはじめる体の場所や生え変わるスピードがみんな違うため、ときに面白い抜け方をするペンギンたちが。
ここで、ペンギンたちの換羽コレクションをご紹介します。
首周り部分だけまだ換羽前の古い羽が残った「たかくら(高倉通り)」。まるでライオンのたてがみのようになっています。
羽が抜け落ちた部分がまるでハートのようなかたちに!
頭のてっぺんに羽が残って、斬新なヘアースタイルになってしまいました!
いかがでしょう?この時期ならではの姿に飼育スタッフも思わず頬がゆるんでしまいます。
換羽の時期は5月上旬頃から7月下旬頃まで!変身途中のペンギンたちをぜひ見てみてくださいね。
京都水族館のペンギンたちは、毎年10月~翌年3月頃にかけて恋の季節を迎えます。巣箱で2羽だけの愛に包まれた時間を過ごすカップルや、卵を温めたり巣材を集める親たちのようすを間近でご覧いただけます。そして赤ちゃんペンギンたちが誕生すると、子育てのようすを見ることができるかも?
そして、「ペンギン」エリアがもっとも賑やかになるのが、ごはんの時間。
フィーディングプログラム「さあ、ごはん!」わいわいペンギン ではペンギンたちのごはんのようすを間近でご覧いただくことができます。飼育スタッフが名前を呼びながらごはんをあげていくのですが、ごはんの食べ方やもらい方はペンギンによってさまざま!そのため、飼育スタッフも1羽ごとにごはんのあげ方に知恵を絞ります。
順番にごはんをあげていても、どうしても待てないペンギンたちが…。「しんまち(新町通り)」は飼育スタッフの背中にまわって腰につけたごはんの入ったバケツを虎視眈々と狙っていたりします(すぐにばれます)。
ペンギンたちの性格がよくわかるごはんの時間、じっくり観察してみては?
京都水族館では、2018年秋に59羽の関係性を一つにまとめた「ペンギン相関図」を制作しました。一羽ずつ違うペンギンたちの性格や個性、親子関係や恋愛事情など、複雑すぎる「ペンギン関係」は、ずっと見ていても飽きないと話題になりました。
2019年には内容を更新し、「京都ペンギン相関図2020」を制作しました。飼育スタッフとペンギンの関係性も描かれているので、注目して見てみてください!
ペンギン相関図特設ウェブサイトはこちら
京都水族館に暮らすケープペンギンたちをご紹介してきましたが、少し身近に感じていただくことができたでしょうか?
皆さんのお越しをお待ちしています!
京都水族館のアクセスマップはこちら